台湾有事シュミレーション

ウクライナ侵略戦争
UnsplashのLewis Yinが撮影した写真

ウクライナへロシアが仕掛けた侵略戦争は、たくさんの意味で、日本にとっても、他の国々にとっても重要な問題だ。
ただ、岡目八目の言葉は、あるけれど、日本から眺めていると、なかなか正確な戦況というのは、わからない。
それでも、岸田首相がウクライナを訪問した辺りからだろうか?
以前と比べて、TV番組でも戦争に関して、かなり詳しく報道されるようになった。

既に、日本が危ない状況にあるということも認識されて来ている。
最近は、南西諸島が危険と言われるようになり、防衛についても話し合いやシュミレーションが行われるようになって来た。
数日前も、具体的に与那国島辺りが侵略されてしまう想定の下に台湾と米国、日本で、どのような動きをもって連携をとっていくのかが話し合われていた。

最初に中国が台湾の通信網を破壊し、次いで台湾に上陸をする。
西側からの上陸は山があって攻撃しにくいので、日本側に戦艦を持ってきて攻撃するのかもしれないと言われていた。
米軍は、日本から戦地に赴くことになるけれど、そこで日本が反対をすれば、米軍は動きが取れないので、日本から出て行かざるを得ないだろうし、そうなると日米同盟が成り立たない。
(安保条約六条によって日本の米軍基地を使わせる判断)
日米同盟は、別に米国が命をかけて日本を守るために戦うというための約束でもない。

アゴラ言論プラットフォームより
(この中のリンクからYoutubeに収録されているTV番組も観られます)

台湾では、戦争が起こった時の対応として、身を守るために戦う訓練が行われている。
戦えない人たちは、避難訓練だけではなく、民間主催の応急処置の仕方などの講習会も開かれているのをニュースで聞いた。
日本の与那国島でも、島での有事を想定した避難訓練も行われていることがSNS上で紹介されていた。
同じ国の中で、本気で訓練をしなければならない状況が生まれていることに、まだ気づいていない人も多い。

ちなみに私は、争いごとを好まない、
口喧嘩さえ好きではない。
でも、言わなければいけないことを黙っていると権利を損なわれるのが世の中なので、然るべき時には、ちゃんと発言をしなければならないと思っている。
黙っていると、誰かを守ることもできない。

身近に戦争は起こらないと思っていたけれど、海外に暮らしていた頃、NATO幹部だった友人の夫は、イラクに派遣された。
とても驚いた。
それが仕事なのだから、どうしようもないと、彼女が肩を落としていたのを思い出す。

理不尽なことが起こったら戦わなければ、権利は、どんどん失われて行くことがある。
それでも自分の命なら構わない、と思う人も少なくないのかもしれない。
でも、それは自分だけで済むことではなく、子や孫や他の家族にも火の粉は降りかかって来る。
だから戦わないといけないときはあるのだと思う。

そろそろ、みんなでいざとなった時に守る方法や訓練をしておいた方が良いのではないかと心配している。
地震と同じで、起こらなればありがたい。
でも、習近平氏は、はっきりと台湾を組み込むことを悲願とし、武力を使うことも辞さないと言っている。
台湾は中国に属しているし、尖閣は台湾に属しているというのが彼の理屈だ。
そして、最近の発言では、沖縄についても、そもそも日本よりも中国により近かったと言い始めた。
少し前にベルギー国王が、日本のものを盗むのは止めなさいと中国に言ってくれたけれど、「はったり」とか、「振り」の上手な人には通じない。

話は変わるけれど、沖縄の方言を調べていくうちに、間違いなく日本語がベースであることに気づいた。
文法も、中国の並びとは全く違うし、日本語を粋に崩して発音するとこうなるのではないかと感じられて興味深い。
実は私の名前が沖縄言葉で愛しい子という意味になるのだと知り、同名の女性に会うと、必ずそれを伝えることにしている。
愛されるということは、自信につながる。
この愛は、男女間の恋愛の意味ではなく、人としてという意味だ。

沖縄には複雑な思いがあることを、若い友人から聞かされている。
彼は、もちろん戦争経験者でもないけれど、沖縄が第二次世界大戦の際に激戦区になって、大勢の人が亡くなったことは映画にもなり、世界中の人が知っている。
今は、そんなことはないけれど、返還されてから、本当に長い間、本土の人たちを冷たく感じたことがあったと話してくれた。
確かに、そういうことの書かれた本を読んだことがあると思い出した。
太陽の子
この本は、神戸で暮らしていた頃に読んで、深く心に刻まれた1冊だ。
チャンスがあったら、ぜひ読んでみて頂きたいと思う。

少し前に女性の権利の話で、まだまだ欧州には遠く及ばない日本では、民主主義国家から独裁国家に移動したようなものと書いたけれど、もしかすると香港に続いて台湾もそうなってしまう可能性はある。
そして、まさかとは思うけれど、与那国島や沖縄がそんなことになったらと、これも不安だ。
良かれと思って、相手国に対して親しく振舞おうものなら、その事実を逆手にとって利用される。
三国志を読んだ時に感じた漠然とした、でも黒く渦を巻いたようなものが、なんとなく近くに迫って来てるような気さえする。

ウクライナを観ていて思ったのは、戦争とは突然やって来るものなのだ。
こちらに非がない限り、相手は嘘の動機をでっち上げての宣戦布告か、黙って襲撃して来るかのどちらかしかない。
不安を感じるだけでなく、具体的にできることは何だろうと思う。
何かが起こった時に、逃げることも考えなければならないけれど、この際なので、台湾の人たちのように応急手当を学んでおくのも、いろいろな場面で使えるかもしれない。

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