墓地の破壊

ウクライナ侵略戦争
UnsplashJulia Kadelが撮影した写真

ロシアは、キリスト教の国だ。
ロシア正教会が本部ということらしい。
現在の総主教は、ウクライナ侵攻を支持しているそうだ。
そして、どうやら元KGBの人らしい。
政教分離という一般の問題だと、宗教の側から政治を動かそうとするイメージがあるのだけれど、ロシアの場合には反対のように見える。
思うように国を動かすためなら宗教も利用する、という感じだ。

プリゴジンがおそらく殺害されて、まだ1週間も経っていないけれど、当局の命令で、ワグネルのメンバーの墓標や花が撤去され、中に埋葬された遺体ごとコンクリートで固められたらしい。
これには驚いた。
(中国では、墓荒らしが激増しているが、そもそもそれは、中国の伝統文化だと黄 文雄氏が書いている。
日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか
もちろん、中国マフィアの暗躍もあるそうだけれど)
けれど、ワグネルの痕跡を消してしまいたいほどの憎しみを持っている国家のトップがいたとすれば理解ができる。
いくら殺害を否定しても、プリゴジンの乗った自家用機の墜落を撮影してあって、すぐに映像を公開するのは、どう見ても「逆らったらこうなるぞ」という脅しにしか見えないし、マフィアでさえ、盗掘はしても遺体を傷つけはしないのではないかと思う。
あり得ないことだ。
破壊されたお墓の映像

 

どういう生き方をして来て、ワグネルにたどり着いたのかはわからない。
けれど、傭兵として生きるのには、捨てられない大切なものがあったらできないのではないかと思う。
何のために命を懸けたのだろう?
一人一人のことは知らないが、罪のない人を殺して来た人たちかもしれないし、命を落としても仕方のないような生き方だったことは想像がつくけれど、この世にいなくなった命は、これ以上、殺人もできなければ物も壊さない。
それでももしも、この破壊行為が大事な誰かを殺された人の仕業だったとしたら、何も言わない。
だけど当局とは、自分たちが動かして人殺しをさせて来た者たちのお墓なのだ。
何で、ここまでできるのかわからない。
やはり、この国のトップは、一般的な考えでは到底理解できない人間なのだろう。

同情はしないと書いている人もあった。
どこから見ても悪人だったとしても、せめて反省しながら、そこで眠っているようにと静かに置いておけばよかったはず。
死んだ人のためには同情しなくても、この人に親や兄弟があったとしたら、その人たちには同情を禁じ得ないと思う。

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