怒鳴る人

仕事のこと

最近は、怒鳴る人が減ったと思う。
でも、いなくなったわけではなくて、受け入れられない何かのため、或いは、相手が理解してくれない時に、通じないストレスが怒鳴るという形で出てくるのではないかと思う。

海外で暮らしていた頃、よく国境越えをしてフランスのスーパーマーケットまでお買い物に出かけた。
横にレストランが併設してあった。
そこは、日本にもあるようなフードコートのようなところなのだけれど、価格は非常に手頃だったし、十分おいしいし、好きなだけ分量が食べられる上、(飲みたければ)ちゃんとワインも飲めた。

移民の多い国にあって、揉め事は多発する。
既にストレス袋のパンパンな状態で出会うわけだから、まさに一触即発。
女性同士でも揉め事になって怒鳴り合う姿をよく見かけた。

移住組だと、
・言語が思うように操れず言いたいことが言えない。
・いつも、どこか差別されている気がして権利が損なわれていると感じている。
・宗教的なことを軽視される。
などなど・・・。
移民してくる側には事情があって、ここで暮らしたいと思ってくるのだけれど、うまく噛み合わないのだ。

受け入れ側だと、
・ものすごく高い税金を支払っているのに、それをお行儀の悪い人たちのために国が使っている。
・頑固で欧州的な風習を受けいらないので付き合いにくい。
・好景気と言えない状況なのに、仕事を奪われる。

私は隣の国の人間で、日本人(特別扱い)なので、どちらからも話を聞ける立場にあって愚痴も聞いてきたけれど、すり合わせというのか、文化の部分でも、別の国の人が一緒に暮らすのは難しいということを実感してきた。
日本人同士でさえ難しいのだから当然だろうと思う。

叱られるかもしれないけれど、私は、こうしたことを俯瞰して眺めていると、興味深くて飽きないのだ。

職場でも、私を相手に40分怒鳴った人があった。
その人の望みを私がすぐに聞き入れなかったことが許せなかった様子だった。
確かにサービス業だけれど、仕事の範囲にはリミットがある。
きちんと仕事はするけれど、それに見合った対価を支払っていただいているので、ビジネスと考えれば対等なはずなのだ。
どちらも神ではない。
そこの勘違いがあると、立場が上とか下とか奇妙な勘違いが生まれる。

お互いのプライドを尊重しながら生きていけると、ストレスが少なくなるのかもしれないと思った。

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